Introduction
皆様、新年明けましておめでとうございます。無事に新年を迎えられたことを喜ばしく思う反面、過ぎゆく一年を振り返れば、すべてがあっという間の出来事に思え、改めて独り身の寂しさを実感する次第。家族も然る事ながら、仕事や友人関係など、人間というものはその思い出の大半を他者と共有するものなのでしょう。
昨年は神奈川県小田原市にある”いこいの森 RECAMP おだわら”で新年を迎えた筆者。思い起こせば、そのときのできごとが当ブログ最初の記事。あまりキャンプには行けていないのが現状ですが、今年も自分なりにマイペースでささやかな時間を楽しんでゆきたいと思います。
さて、大晦日にひとりカップの蕎麦を啜りながら新年を迎えた筆者ですが、その後はひとり時計の針と睨めっこをしながら山へと向かう準備を進めました。今年の正月休みは何をしようかと以前から頭を悩ませていた筆者。今年度は、先日山頂での写真撮影のために購入した”M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO”で初日の出を撮影するという野望を胸に、奥高尾・景信山の山頂を目指すことに。有難いことに、大晦日から元日に掛けては電車も終夜運転を行っています。御岳山・長尾平展望台と迷ったのですが、”人が少なそうだから” “本格的な夜の登山を体験できそうだから” 、という点が決め手に。いざ訪れてみると、奥高尾にひっそりと聳える景信山は登りごたえのある素敵な山でした。
Course
景信山への道のり
GPSデータ
Article
目 次
星が瞬く寒空を見上げながら、小仏峠直近の駐車場を目指す‼
山頂からの初日の出は、一体どのように見えるのでしょう? 楽しみです‼
筆者が向かう景信山は、東京都八王子市と神奈川県相模原市の境界に位置し、陣馬山から高尾山へと続く縦走路の中間に聳える標高727mの山です。その名前を聞けば、歴史上の武将が関係しているのではと察しが付きますが、Wikipediaでは次のように解説されています。
名前の由来は、北条氏照の重臣横地景信が守護していた場所であるとか、武田氏の情勢を窺うための出城を築いた場所である、など諸説ある。
引用:Wikipedia
どうやら、小仏峠近辺の土地を守護していた横地景信という武将が名前の由来のよう。この付近の伝承には勘違いにより様々な伝承があるらしいのですが、それらを自分で想像して解釈してみるのもまた楽しいかも知れません。
さて、JR線高尾駅で電車を降りた筆者は、甲州街道沿いを西へと向かいます。元日の午前3時近く。それでも徒歩や自転車に乗って初詣に向かう人と頻繁にすれ違います。平日であれば、人影は無かったかも知れません。
JR線高尾駅から取り敢えずの目的地である小仏峠直近の駐車場までは、徒歩で1時間30分。少し進めば、辺りには僅かながらの家並みがあるだけ。暗闇の中の電話BOXや外灯の明かりに照らされた道に、なぜかカメラを向けてしまいます。
暗い夜道をひとりで歩くことを想像していたのですが、辺りには以外にも景信山に向かうのであろう方々が。人の気配があったせいか、思いの外孤独感はありませんでした。
JR線高尾駅から約1時間ほど歩いたところにある標識。近くには公衆トイレも。この辺りから少しづつ道の傾斜を意識するようになります。
小仏峠へと向かう最後の自動販売機を過ぎると、いよいよ道にも外灯がなくなり真っ暗闇に。ヘッドランプを装着して、暗い山道を進みます。
先程の写真の場所から400mほど進むと、景信山登山口があります。こちらから上った方がコースは短いのですが、十分急登と言える斜度。無事に山頂へと辿り着くために、今回はこの先の駐車場を抜けて小仏峠登山口から入山。
JR線高尾駅から、夜道を歩くこと1時間30分。小仏峠直近の駐車寿に到着です。
駐車場を過ぎると、先の小仏峠までなかなかの傾斜がある登山道が続きます。上るのに必死ですっかり写真を撮り忘れていました。漸くといった様子で小仏峠のベンチに腰を下ろした筆者は、ここで一端休憩。ここで休憩を取っていなかったら、山頂まで辿り着けなかったかも(^_^;)
登山道の写真を撮り忘れたので、一気に山頂手前まで(^_^;)‼
元旦深夜の登山道は、予想外に大賑わい!!
小仏峠で休憩をしていると、ぞくぞくと山頂を目指す人たちが上ってきます。休憩を終えて再び山頂を目指すまでの間、視界から先行者のヘッドランプの明かりが消えることはありませんでした。
暫く進むと、登山道は暫しの下り基調に。この頃になると、森の向こうには、青白くなり始めた空が広がり始めました。登山道は再び上りになりますが、森の切れ間からは夜明け前の街の明かりが。
すぐそこの山頂には、沢山のヘッドランプが光っていました‼
登山道の先では、木々のむこうに沢山のヘッドランプが光っています。山頂は、もうすぐそこですが、筆者はここで初日の出を待つことに。ぽつんと立つ杉の木、街の明かり、明け方の空をファインダーに収めます。
“M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO”のお陰で群青の空を目一杯写真に収めることができました。
三十分ほど待っていると、遠くの山の向こうから今年最初の太陽が姿を表しました。雲ひとつ無い空が、少しづつ橙色に染まっていく様子は、実に感動的。
このときの写真は、別ページにも掲載しています。よろしければ、こちらもご覧ください。
今年の一座目、景信山の山頂へ‼
景信山の頂から眺める初日の出や街並み。そこには初体験の感動がありました!!
一眼レフを一旦バックパックに仕舞い込み、えっちらおっちら山頂を目指します。写真は道中の標識。
山頂の全景を撮っておけば良かった(^_^;) 取り敢えず、山頂の看板だけ撮影してありました。太陽もあっという間に遠くの山から飛び出し、上ってきた山の様子も露わに。
山頂から見える富士山。頭上を見上げれば、立派な幹をした桜の木が枝を伸ばしていましたす。
山頂からの絶景に別れを告げ、下山します‼駅まで、遠いなぁ(^_^;)
山肌の土を持ち上げる霜柱に、思わず目を遣ってしまいます!!
山頂の広場から下り、小仏バス停方向に進みます。陣馬山〜高尾山縦走、いつかやってみたいです。
山頂からすぐの所にはトイレもあります。有難い。
GPSの断面を見れば一目瞭然ですが、こちらのコースは最後まで急な傾斜が続きます。落ち葉で滑りやすい足元に注意しながら下山します。
登山道途中の分岐。向かうのは小仏バス停。間違えないよう注意!!
剥き出しになった木の根。迫力ある自然の造形美です。
無事、景信山登山口に到着しました。この日は下山途中も多くの方とすれ違いました。皆様、山頂からの絶景を堪能したことでしょう。
さて、おかげさまで無事今年最初の登山を終えることができた筆者。もう少し動き出しが速ければ星空の撮影もできたかも知れません。それだけが心残りでしょうか。けれども、お陰で次回の計画を立てる楽しみが増えました。
景信山登山を終えて。
元旦に、初日の出を見るために山に登る。筆者にとってそれは生まれて初めての経験であり、それ故こうして写真を眺めながらキーボードを叩いていても、より一層感じ入ってしまいます。過ぎ去った年の出来事を事細かに思い出すことも、歳とともに少なくなって来たように思いますが、元旦だけは特別かも知れません。折角こうしてBlogを書いているのですから、これから先、そんな経験が歳と共に積み重なっていけば幸せに思います。あっ、景信山に上った感想を忘れていました。少し急に思える登山道と山頂までに要する時間……筆者にはとても素晴らしく感じられました。山頂のサクラ、春になったらぜひ見に行きたいなぁ。
さて、この度も拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました。今年も皆様の登山が良いもにのなりますよう、ささやかながら応援しております。それでは、最後に筆者から皆様へ新年のご挨拶を……
「新年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします」
今回の記事は以上となります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
登山に持っていきたいおすすめのアイテム
登山の際には、紙の地図とコンパスの携帯が推奨されています。携帯・スマートフォンは電池が切れた場合、使い物にならなくなってしまいます。万が一の事態に備え、必ずこれらを携帯するようにしましょう。
lat / long
35°38‘48.2″N 139°12’49.8″E
〜Access from Shinjuku〜
新宿から高尾山へのアクセスは、JR、京王電鉄ともに直通の電車を利用するのが便利です。JRと京王電鉄は高尾駅で乗り換えが可能なので、どちらを集合場所にした場合にも交通の便が良いです。乗車時間は、JR新宿駅-JR高尾駅間、京王電鉄新宿駅-京王電鉄高尾山口駅間ともに約1時間。この日、筆者はJRの終夜運転便で高尾駅に向かいました。